富士山行ってきた

Jさん、60代のお姉様二人、私の計4人で富士山に行ってきました。

【まずは河口湖へ】
初日は富士山近くの河口湖畔の宿へ。私のクラブマンでは手狭なのでKさんのお車(先代トヨタラクティス)をお借りした。ただし、ETCとナビがついてないので、私とJさんのiPhoneを頼りにドライブ。途中一度迷ったが無事目的地に到着。

設備は古いが良心的な価格のお宿で、夕食も食べきれないほどたくさん。夜は60代のKさんのいびきで眠れず(^_^;

【五合目へ】
朝、早くに宿を出て富士北麓(ほくろく)駐車場へ。マイカー規制期間中だったのでここでシャトルバスに乗り換えるのだ。シャトルバスで富士スバルライン五合目へ。

五合目に着くと早くも空気の薄さを感じた。ここの標高は2300m。まずは高山に体を順応させるため、五合目で朝食を摂ったり売店の下見をしたりして過ごす。

【登山開始:序盤】
朝8:00に登山スタート。Hさんのペースが一番遅いので彼女に合わせてゆっくり登る。後で振り返るとこのゆっくり登ったのが結果的に良かったと思う。上の方で結構若い人が高山病で苦しくなってる姿を見かけたので。

六合目まではわりと平坦。その先は登りが続くが七合目〜八合目は山小屋が定期的にあるので「あそこまで行ったら休憩しよう」とか目標が立てやすい。道中で「六根清浄(ろっこんしょうじょう)」と唱えながら登る白装束の集団と出会う。山岳信仰的な方々と思われる。

震災の影響で外国人は少ないかと思ったが、ちょこちょこ見かけた。ニューヨークから来たというヘンな帽子被った男性と少し話した。

【登山中盤:山小屋へ】
途中まではいい天気だったが、昼12時頃、七合目の鳥居荘(標高約3000m)のあたりからガスが発生。ひたすら足下を見て登る。空気がますます薄くなってくる。高山病対策としてJさんがネットで見つけた方法「ゴム風船を膨らます」をやってみる。これが割合効くのだ。息をしっかり吐くことで深い呼吸ができるのだろう。携帯酸素ももっていたのだが結局使わずじまい。

何とか本日の宿、元祖室(がんそむろ:標高3250m)にたどり着いたのは午後3時。普通の早さならもう山頂まで着いている頃だろう…。でも全員無事でここまでこれたし、十分でしょう。

【山小屋での一夜:眠れない!】
小屋のお兄さんに案内された寝床は二段ベッドの下の方。布団一枚に二人で寝るそうな。繁忙期なので致し方ないがやはり狭い。

汗をかいた衣服を着替えたり、体をさらさらパウダーシートで拭いたり、そうこうしてるうちに夕食タイム(まだ午後4時半だが)。夕食はカレー。ソーセージが一個添えられている。らっきょうと福神漬けはおかわり自由。

夕飯の後は睡眠時間、のはずだったが、午後8時くらいまでは後から後から団体様ご一行が到着し、その度に足音や話し声が騒がしく、とても眠れたものじゃない。寝返りも打てやしないし。少し静かになったかと思えば今度は誰かのいびきが聞こえてくるし。

写真はトイレに行くために外へ出たら夕日が沈んだ後の空がきれいだったので撮影したもの。

【再び登山:御来光へ向けて】
結局うとうとするくらいで夜11時頃になったのだが、早くも御来光に向けて出発する人達が現れた。みんなで話し合った結果、我々はスローペースだし、きっと山頂付近は渋滞してるだろうから、うちらももう行くか!ということになった。おそらく11時半頃、出発。

本八合目の富士山ホテル、八合五勺の御来光館を過ぎたあとは山小屋がなく、登りも急で一番辛かった。周りの人達も同じで、少し道幅の広いところでは至る所で疲れた人達が座り込んでいる。ふと見下ろすとヘッドランプの明かりが連綿と続いているのが見える。後から後から御来光目当てにこんな夜中に黙々と歩いている人々。ある意味異様である。自分もその中の一人なのだが。

やがてうっすらと夜空に鳥居の影が見えた。九合目だ。これで3600m。だんだん休憩の頻度が多くなる。

【山頂:御来光は見えず】
ひたすら歩みを進めて、やっと、やっと山頂の鳥居をくぐる。確か3時半頃だったかと思う。山頂でしばし待つことになるのだが、霧か夜露かなんか分からないけど髪や服に水滴がついて濡れて寒かった。

だんだん周りが明るくなってきたが霧が晴れる気配はない。御来光は諦めて下山する団体も出始めた。我々も寒さに耐えきれず、二手に分かれて動くことになった。JさんとHさんはゆっくり下山、Kさんと私は山頂の郵便局へ行ってから下山。なぜ山頂郵便局に行くのかというと、Kさんがそこからハガキを出したいというご希望だったから。

というわけで私とKさんは郵便局までのプチお鉢巡り。しかしガスのため何も見えず。しかも風が強くて参った。

【下山】
無事郵便物を投函した後は山頂の300円トイレでトイレを済ませて下山開始。下山はひたすら単調で、足下が砂利で滑りやすく歩きにくいこともあって結構つらかった。公衆トイレを過ぎたあたり、六合目の手前でJさんチームに追いつき合流。

4人でえっちらおっちらと馬糞を避けつつ降りていき、10時頃五合目到着。みんなよれよれである。丁度着いた頃に少し雨が降った。お天気がもってくれて良かった。そういえば山小屋で朝食(お弁当)をもらっていたのだが食べるタイミングを逸してしまった。結局リュックが重くなっただけだった。

ソフトクリームを食べて休憩し、お土産を少し買って、シャトルバスへ。駐車場でラクティスに乗り込み近くの温泉へ。二日ぶりのお風呂。汗と土埃にまみれた体をきれいに洗い、下山時の負担でじんじんしている足の裏をほぐす。温泉内のレストランで食事。風呂上がりの一杯、といきたいところだがノンアルコールビールで我慢。

【最後にまさかの大渋滞】
そして帰り道。あとはすいすい帰るだけ、と思っていたのだが大誤算。接近してきていた台風の影響で通行止め箇所があり、大渋滞に巻き込まれる羽目に。ただでさえ眠いのに運転10時間て。Jさんと交代しながら運転したのだがめちゃくちゃ辛かった。富士山登ることよりこの渋滞の方が辛かった。

というわけで登山+渋滞+睡眠不足というトリプルパンチを食らった私の体はへろへろで、一週間ほどずーっとだるかった。睡眠不足が一番こたえるなあ。もし今度登る機会があったら山頂での御来光にはこだわらずゆったり登りたい。