ついに槍へ

Jさんと二人で行きたいねと言っていた槍ヶ岳。山の師匠に槍はまだ早いのでは…とか槍はお盆の天気悪そう…とかいろいろ言われてもJさんは槍にこだわった。そんな憧れの山、槍ヶ岳。前日まで行くか行くまいか紆余曲折があったが結局決行することとなった。

今回のメンバーはSさん、Tくん、Jさんと私の4人。夜9:30に出発しSさんの車で新穂高温泉無料駐車場へ。到着したのは夜中の2:30くらいかしら。車の中で仮眠。

  • 1日目

朝5:30頃起床。6:00に予約していたタクシーに乗って上高地(標高1500m)へ回る。1万円くらいかかったが4人で分ければ許容範囲。現地は曇り。上高地にて登山届けの提出、トイレ、朝食などを済ませ、いよいよ7:30に出発。上高地〜明神〜徳沢と梓川沿いを歩く。徳沢に9:10くらいに着いてたかな?しばし休憩。続いて横尾までまたなだらかな歩き。横尾(1620m)着10:15。ここでソフトクリーム食べた。以前涸沢に行ったときはここで左へ折れたが今回は槍沢方面へ。未知の領域だ。
↓写真は横尾山荘。


まだ比較的平坦なルート。槍見河原なんて書かれたところを通ったりもしたが曇天のためまったく見えず。途中雨がパラパラし始めた。しかしレインウェアを着るほどではない。一ノ俣に着いたのが11:35くらい。しばし休憩しザックカバーのみ装着。

だんだん斜度がきつくなり登山らしくなってくる。荷物の重さが苦になってきた。標準30〜40分のところを1時間近くかかって12:30頃槍沢ロッジ(1820m)到着。雨はやはりぱらつく程度。小屋泊かテント泊か、天候によって決めようということであったがテント泊を選ぶことに。槍沢ロッジにはお風呂があるとのことで魅力的だったのだが、混雑していそうだし、ま、いいか、テントの方が気楽だしね…うん。

というわけでそこからさらに登ってババ平へ。テント場確保のため男性陣には先に登ってもらい私とJさんはのんびりと登っていく。ここでも標準30分のところ結構時間かかって登った気がする。ババ平(2000m)着いたのは午後1:30くらいかしら。テント設営はひとつはすでに終わっていて、もうひとつの方を手伝う。テントが張れたところで荷ほどきをしてしばし休憩。

午後3:00頃から昼食兼夕食づくり開始。本日のメニューはサンマの蒲焼き丼柳川風。Sさんの山食へのこだわりにはいつも驚かされるが、今回はサンマの蒲焼き缶詰と生卵、ごぼうという重たい食材を持参なさっていたことに驚き。おなか一杯食べて、しばし歓談。テント場で居合わせた他の人達とも交流。ソロで大キレット目指すという若いお姉さんがいた。たくましいなあ。

入るのに勇気がいるトイレに行って、早めの就寝。途中夜8:00頃だったか、目が覚めてしまいなかなか寝付けず。少し小腹が空いてパンをかじって再度就寝。

  • 2日目

5:30頃起きたら天気予報とはうらはらに気持ちの良い快晴!パッキングをしてテントを撤収、槍を目指す。出発は6:30くらいかな。健脚のTくんに先に行ってもらってテント場を確保してもらうことにして、私たちはえっちらおっちら進んでいく。ところどころ雪渓のある道を20分か30分歩いたところで水俣乗越。大曲りというところでぐーっと左にカーブしていくと展望が開けてくる。体はきついけどテンションあがるわあ。大曲り少し過ぎたあたりで7:30くらいかな?休憩しパンをぱくつく(これが朝食)

8:10頃天狗原との分岐(2345m?)に到着。そのあと途中の沢で水を補給したりしながら登る。
↓写真は天狗原付近。

9:30頃になると槍の穂先が見えるようになる。しかし見えてからが遠いのだった…。

10:15頃くらいかな、播隆窟という岩穴(2690m?)に到着。ここを過ぎたあたりだったか、Sさんもテント張りを手伝うため先行。私とJさんで殺生ヒュッテ(2800m)との分岐に着いたのが10:50分くらい。だいぶ二人ともばてている。
↓写真は殺生ヒュッテ分岐。背後にそびえる槍ヶ岳

あとひと踏ん張り、槍ヶ岳山荘を目指す。しかし酸素が薄いせいもあって息が切れる。足が上がらなくなってくる。小屋は見えているのにジグザグ道はきつくなかなか進まない。ここが一番キツかった。12:00頃ようやく槍ヶ岳山荘(3080m)到着!長かった…(;´ д`)標準コースタイム4:10のところ5:30かあ…せめて5時間くらいで登りたかった…。

テント場へ行くともうお二人がテントを張ってくれていた。感謝。荷物を置いてひとまず身軽になる。槍の穂先へすぐ行けるか?と聞かれたがソッコーで「無理!」と答える。ひとまず腹ごしらえすることに。「キッチン槍」にてラーメンやカレーを食す。おいしいよう・゚・(つД`)・゚・
↓写真はラーメン。

そのあと、ガスが出てきたこともありテントで休んで夕方まで待つことに。Sさんが午後4:30頃には晴れると断言。果たしてその通りにガスが引き始めた。いよいよ槍の頂上へ、ほぼ空身でとりつく。ハシゴや鎖があり高度があるので怖いところもあるが、三点支持の原則を守って少しずつ進む。ここではJさんがお猿さんぶりを発揮。めちゃ速い!山頂では記念写真を撮りまくり(順番待ちしてた皆様すいません)。360度の大パノラマを堪能。ああ、これでもう思い残すことは無いわ。
↓写真は槍の頂上から見た景色。穂高側かな?

降りてすぐ夕飯の支度。今夜は鰹節パスタとエビピラフ。寒かったけどどうしても飲みたくてビールも飲んだ。片付ける頃にはすっかり暗くなってしまった。

就寝したのは7:30頃かしら。途中12時頃トイレに起きたら満点の星空。Jさんは流星も見えたらしい。私はトイレからの帰り道で自分のテントが分からなくなりめちゃ焦った。そのあと2時頃に風が激しくなってきたので目が覚めた。バタバタとテントが音を立てる。時折雨音も混じる。うるさくてなかなか熟睡できないまま朝を迎える。

  • 3日目

朝、風雨が収まるかと思いしばし待ってみたが好転せず、双六岳はパスして下山することに。あわてて朝食のパンをかじりパッキング。テントを飛ばされそうになりながらみんなで何とか撤収。

7時半くらいからレインウェア装着で飛騨沢ルートをひたすら下る。これがまたホントにキツかった。飛騨乗越〜千丈乗越との分岐(2550mくらい?救急箱あり)〜槍平小屋(1980m)。槍平着いたの何時頃かなあ、写真も何もないので定かじゃないが10:10くらいかな。ここでラーメン食べて腹ごしらえ。

10:40くらい?からまた下る。午後1:00前くらいに簡易トイレのあるところに出た気がする。白出沢出合(1540mくらい)というらしい。そこからはたらたらとした林道を下る。ごろごろした岩場を下るのは滑って転びそうで神経をつかったが、ここまでくれば気楽だ。とはいえ疲労はピーク。自ずと不機嫌になる。もくもくと歩き、午後3:00頃に新穂高の駐車場(1100m)到着。足いてえええ。高低差約2000mを一気に下るんだもんな、そりゃキツいや。

荷物を車に載せ、福地温泉へ。お風呂で体を洗い頭を洗い、お湯に浸かって体を癒す。めちゃくちゃ気持ちよかった。

リフレッシュしたあとはお土産屋さんに寄ったりレストランに寄ったりして帰宅は10:30過ぎてだったかしら。本当に疲れた。しかし双六まで回っていたらもっと疲れていたはずで、3日目はむしろ雨で良かった。

雨の予報に反して2日目が予想外の好天で、本当に恵まれていたと思う。テント持ってくれて運転手もしてくれたTくん、食材持ってきてくれたSさんに感謝。しかししばらくキツい山は勘弁して欲しい。次のことはまだ具体的には考えられないが、今度は小屋泊がいいかなあ(荷物減らせるし)。そして小屋泊前提なら45リッターくらいのザックが欲しいなあなどと物欲が頭をもたげてみたり( ̄▽ ̄)