寄生獣は深津絵里さんがいい仕事してます

寄生獣を見てきました。(ややネタバレありです)


原作のコミックスを弟が持っていたので読んだことはありますが、かなり昔に読んだっきりなので細部は忘れちゃった…という状況。敢えてあまり予備知識入れずに見に行きました。

結論から言うと面白かった!完結編も見に行きたいと思える出来でした。
グロ過ぎたらどうしようと思いましたがGANTSよりは出血少なめで大丈夫でした。

主演の染谷将太くんは原作のシンイチくんよりもオタクっぽい雰囲気。しかし映画版の脚本ではシンイチ君は美術部員という設定なので、これでいいのだと思う。後編では野性的な顔をもっと見せてくれるといいな。

シンイチの相棒、右手に寄生するミギーの声は阿部サダヲさん。コミカルすぎるという声もあるようだが、私はとくに気にならず。ミギー可愛いよミギー。

あまちゃんのユイちゃん、橋本愛ちゃんはシンイチの彼女、村野里美役。予告見ると後編の方が見せ場多そうで楽しみ。橋本さんは今回人間の役だけどパラサイト役も似合いそう。何年か後、別の機会に田宮みたいな役もやって欲しい。

シンイチの母親役はベテラン余貴美子さん。高校生の母親としてはもう少し若い女優さんが良かったのでは?という気もするが、高校生役やってる役者さんたちが実際は20代だったりする(染谷くんは22才、東出昌大くんは26才)のでバランス的には余さんでも全然ありかと。

シンイチの敵、島田役が東出昌大くん。背が高くて迫力あるし不気味で良かったんじゃないかと。途中からあまり顔映らないんだけどアレもちゃんと彼が演じてるのよね?役者さんも大変だなあ。

そして、今回一番いい仕事してたと思うのが田宮良子役、深津絵里さん。無機質な表情と低い声にゾッとさせられた。原作のイメージだともっとキツい顔の女優さんのほうが合ってる気がするのだけど、深津さんの演技を見せられてしまってはもう深津さん以外に考えられない。

白眉だったのは田宮良子が両親と会うシーン。「違う、良子じゃない…!誰?」良子の異変に気付いた母親(田島令子さん)が怯えた目で良子を見ている。ここで黙って見つめ返す深津さんの表情が絶妙なのです。もののけの顔でもあり、「ああ、この人にはかつて田宮良子として人間らしく暮らしていた時間があったのだなあ」と観客に想像させる顔でもあり。(パラサイトに乗っ取られる以前の田宮良子の暮らしぶりがどうだったのかは映像ではいっさい出てきませんが。)

この深津さんの演技を見るだけでも劇場で見る価値有りです。

原作に思い入れが強すぎる人からすると「あのエピソードがないなんて」とかストーリーに不平不満もあるようですけど、前後編(およそ2時間×2)にまとめようとするとそりゃあ省くところも出るわけで、私は特に問題なく楽しめました。見て良かった。

私もミギー寄生してくれたらスーパーデンティストになれるかもなぁ(^^ゞ